歯のトラブルの原因は簡単に分かるようで実は難しいことが多くあります。たとえば急な痛みは虫歯による痛みなのか神経に関わる痛みなのかレントゲンを撮っても一度だけでは診断ができないケースがあります。そんな場合においては患者の過去の傾向を熟知している担当医なら診断の精度が高くなります。そういった意味では症状に合わせてその都度歯科医院を変えるような選び方より、掛かりつけの歯科医院がいるほうがよいと言えます。もちろん、治療法によっては掛かりつけの歯科医院ではできないものもありますが、必要に応じてふさわしいクリニックを紹介してくれるような掛かりつけの歯科医師がいるのであればそれがベストだといえるでしょう。
とはいえ、日本の歯科医師は全般的に優秀と言えます。なぜなら日本の歯科医師が持つ技術力は世界的に見ても格段に高いと言われているからです。しかしながら国で決められたさまざまな制約が過剰なため、せっかくの日本の技術力が発揮できないという点が根本的な問題なのです。歯科治療のメインとも言える根管治療の技術についても、その技術は飛躍的に進歩してきましたが、最新医療は高額で治療時間も長くかかります。そのためほとんどの歯科医が昔の治療しかできないという現状にあり、日本の根管治療の成功率は先進国における国際基準の治療に比べて非常に遅れてしまっていると言わざるを得ないのです。