歯が抜けた時

転倒をしたなど外的な要因で、歯が抜けてしまうことがあるかもしれません。歯が抜けるようなケガがあった場合には、まず「脳しんとうがあるか」「吐き気やめまいがあるか」など、歯以外の重要な問題がないかを確認します。その上で、歯の治療を優先できる場合は、すぐに歯科を受診しましょう。

抜け落ちた歯は、必ず保管をして、すぐに歯科に持って行きます。抜けた歯を再生できるかどうかは、時間との勝負となっています。保存状態が良ければ、自分の歯で修復することが可能です。抜けた歯が乾燥してしまうと、歯根膜が再生不能となってしまい、治療を行えなくなってしまいます。抜けた歯が地面に落ちた場合は、まずは水で軽くすすいで汚れを落とします。水道水で構いません。そのまま容器に入れ保管を行いますが、この時、救急の専用保存液があるようなら液体に浸し、なければ牛乳に浸しておきます。牛乳は、できれば無脂肪や低脂肪のものを選びます。どれも用意できない場合は、歯が抜けた痕の空いた歯茎の穴に戻します。痛みが酷い場合やどうしても戻せない場合は、無理に押し込むことはせず、頬の内側や舌の下に入れておきます。歯が抜けてから処置までの時間が短ければ短いほど、歯が元の状態に定着する可能性が上がります。専用の保存液を使った場合には、丸一日の保存が可能です。牛乳の場合は6時間、頬の内側や舌裏に置く場合は1時間、水道水の場合は30分がタイムリミットと言われています。

歯が抜けてしまうと見た目のインパクトから慌ててしまうことも多いですが、落ち着いて処置を行うことが大切です。特にスポーツでの転倒で前歯を折ってしまうことが多いそうですので、マウスガードなどを利用して未然に事故を防ぎましょう。