近年、歯科医療の問題点としてあげられることが多いのは、「カルテ」であるそうです。歯科医院に関わらず、医療現場で、例えば何か事故が起きた場合に、重要な参考資料となるのも、あなた自身が「どのような治療を、いつ、どれくらいの期間の間に受けたのか、どれくらいの薬剤を投与されたのか、」を事細かに示してあるという「医療カルテ」です。一般的な流れとしては、医療カルテは最近、手書きのものから、先生がパソコン上で入力する電子カルテが主流になってきており、診療中に逐一患者の状況をパソコンに入力していくような形をとっていることが多いようでパソコンに入ったデータはストレージなどに保存されていることもあるようですが、数年前のネットニュースなどには、保存が義務付けられているカルテが、相当に早い段階で何らかの理由によって破棄されてしまっていた、などというニュースもネット上には飛び込んできたことがありましたが、このような場合では、過去に全国の患者がどのような治療を受けてきたのか?という膨大な数の記録が消えてしまう場合もあるようで、あなたが再び歯科医院にかかる時などに参考となる気力がないことはデメリットとなってしまう可能性を秘めていると言えそうです。実はあまり知られていないことですが、カルテには他にも、患者さんとの間で話したたわいのない雑談であったり、真面目なところでは治療のことに関する患者の希望を聞いたりなどと様々なことが書いてあるのですが、結局このように患者の機微を記録しようとすると紙媒体のカルテでは保存に限界があり破棄せざるを得ない状況に追い込まれてしまいます。今後は電子カルテが主流になっていく流れは避けられない者であると言えそうです。